三浦雄一郎さんと福光のスキーに深いつながり

2015年6月10日
エベレスト登頂時のウエアなど

 「三浦雄一郎エベレスト登頂写真展」が南砺市立福光美術館で開催されている。2013年に80歳で登頂に成功した際の写真100点以上が展示されており、美しい山岳風景と偉業をつぶさに見ることができる内容だ。

 興味深いのは、昭和30年代に全国でスキーのシェアを伸ばしていた波多製作所の製品が展示されている点である。同社は福光町(現南砺市)に本社を置き、三浦雄一郎さんの父、敬三さんを技術顧問として招へいしていた。それが縁で三浦さん一家はしばしば福光を訪れ、交流していた。その後、雄一郎さんが一時、家族と一緒に福光へ移り住んでいた期間もある。

 福光はもともと、木製バットの産地であり、木製スキーも作られていた。展示されている製品は「メタルスキー」といって、木材に金属板をはったものだ。当時、波多製作所が日本で最初にこのタイプの製品を手掛けた。当然、その開発には三浦さん一家の協力があったと考えられる。

 登山とスキー、双方の魅力を実感できる貴重な展示である。ぜひ、足を運んでいただきたい。会期中無休、7月20日まで。

※南砺市福光美術館HP

写真は100点以上展示
波多製作所の当時のポスター
これがメタルスキーです!
福光美術館入口