BCリーグが開幕/さすがの存在感示した野原選手

2015年4月20日

 プロ野球独立リーグのルートインBCリーグが11日に開幕した。リーグ創設から9年目の今季は、武蔵(埼玉)、福島が新たに参入して過去最多の8チームで競う。富山GRNサンダーバーズは就任2年目の吉岡雄二監督のもと2008年以来のリーグ制覇を目指す。

 サンダーバーズは11日に富山市民球場で行われた開幕戦で、阪神2軍に0-13の大敗を喫した。阪神はドラフト1位ルーキーのサウスポー横山雄哉投手が先発し、1軍でも実績を残している伊藤隼太外野手、高校野球のヒーローである北條史也内野手、一二三慎太外野手ら将来を嘱望されている若手がスタメンで出場した。サンダーバーズは先発の元気投手が1、2回を無失点に抑えたが、3回に味方のエラーをきっかけに崩れて6失点。その後も投手陣がぴりっとせず、トータル被安打10・与四死球7で13点を失った。打線も2安打に封じられて、攻守に力負けしたかたちとなった。

 吉岡監督は「若い選手が多いのでミスがでるのは覚悟していたが、消極的なミスだったのが残念。実力は相手が上でも気持ちで負けてはいけない。今日のようなミスはなくさなくちゃいけない」と話す。開幕戦に、NPBのチームを迎え、観客も1,500人を超えた。選手の思い切りのよい、積極的なプレーを期待していたという。若手が成長するためにも積極性が不可欠と監督は考えており、課題を突き付けられた初戦だった。

 その中で気を吐いたのが打撃コーチ兼任の野原祐也外野手。4回にクリーンヒットでチーム初安打を記録し、その後も2つの四球を選んで古巣の阪神相手に存在感を示した。

 「昨年は自分の結果にこだわったが、振り返って『何ができたのか』と問えば、コーチとしても他の選手をあまり見てあげられず満足のいくことができなかった。プレーするからにはもちろん上は目指す。だが、今季は(コーチとして指導しながら)もう少しリラックスしてやろうと思う。若い選手たちには、自分(野原)よりも打てる、走れる、守れるようになってやる、という気持ちで取り組んでもらいたい」と話した。