KUROBEアクア、3位でセカンドレグへ

若手が成長、選手層に厚み

2015年11月28日

 バレーボールのVチャレンジリーグ女子I部は11月29日、滑川市総合体育センターでファーストレグ(1巡目の対戦)の最終日があり、KUROBEアクアフェアリーズは0-3(16-25、17-25、20-25)で首位のJTに敗れた。現在、通算4勝3敗の3位。
 リーグ戦は来年3月21日まであり、アクアの次回ホームゲームは1月30、31日に黒部市総合体育センターで行われる。

※富山県バレーボール協会HP
  http://toyama-volleyball.jp/index.php?id=63
※KUROBEアクアフェアリーズHP
   http://www.kurobe-aqua.jp/ 

100101_01.jpg■首位に完敗も今後に期待感
 KUROBEアクアフェアリーズは首位のJTに完敗を喫した。高さとパワーにまさる相手アタッカー陣の攻撃に苦しみ、タイ人エースのシッティラック・オヌマー選手のジャンプ100101_02.jpgサーブにも手を焼いた。守りでは粘り強さもみせて地元ファンを沸かせたが、スパイクを決め切れない場面が多く、じりじりと点差を広げられて接戦に持ち込めなかった。

 しかし、今後につながりそうな明るい兆しもあった。前日も活躍した太田あかり選手が「相手のブロックが高かったので緩いボールも使ってなんとか崩そうとした」と両チームトップの18得点をマーク。また、和才奈々美選手との2人で何度もバックアタックを試みており、新たな攻撃パターンとして確立しつつあるようだ。
 第3セットでは宮城奈菜子選手や、けがで大事をとっているキャプテンの色摩知巳選手が途中出場して流れを引き寄せ、終盤まで小差で食い下がった。

 リーグ戦は昨季までの2回戦制から3回戦制に変更され、お互いに研究が進む2巡目以降の対戦が上位進出へのカギを握る。米山弘監督は「(JTのような相手に)力に力で対抗しては勝てない。そのために1年をかけて選手起用や攻撃パターンの引き出しをつくってきた。登録選手14人すべてが戦力と呼べる状態になっており、相手の目線を変えながら、負けたチームには今度は勝てるようにしたい。きょうは負けたが次週につながる」と話した。

 セッターの南美寿希選手は「サーブとブロックという自分たちの武器を生かそうと考えていたが、きょうは受け身になり後手後手にまわってしまった。(2巡目以降の対戦に向けて)レフト中心の攻撃から180度変えるぐらいにパターンを増やし、全員が得点できるようにしていく。(JTに対しても)勝てる要素は持っていると思う。あと2度の対戦では勝機をものにしたい」と話した。


【前日28日のレポート】

100101_03.jpg■地元初戦は快勝。若手の二枚看板が活躍
 バレーボールのVチャレンジリーグI部女子が28日、滑川市総合体育センターであり、KUROBEアクアフェアリーズは3-0(25-16、25-22、25-18)で大野石油広島を下して通算4勝2敗とし3位をキープした。
 
 今季のアクアは加入1、2年目の若手が主力を担っている。昨季に同リーグ最優秀新人に選ばれた和才奈々美選手と3年目で21歳の太田あかり選手がエースアタッカーとしてそれぞれ19点、16点を挙げるなど活躍した。

 第3セットは一時8-15と離されて苦しんだが、選手交代などで流れを引き寄せて最後は圧巻の10連続得点でストレート勝ちを収め100101_04.jpgた。和才選手は「流れが悪くなった時にも立て直せるようになってきたところに開幕からの成長を感じる」と話した。

 7年目の吉川ひかる選手は「今季は若手が声を出してチームを引っ張っている。これまでになかった特長だと思う」。新生アクアの若さと勢いが現在6戦全勝のJTにどれだけ通用するか。あすの一戦に期待が高まる。キャプテンの色摩知巳選手は「調子が上がってきてチーム状態は良い。挑戦者の気持ちを忘れずに戦う」と話した。

 Vチャレンジリーグは昨季まで10チームで行われてきたが、底辺の拡大と競技力向上を目指して今季からI部(8チーム)、Ⅱ部(5チーム)に分割された。11月7日に開幕したI部は3回総当たりで行い、上位2チームがVプレミアリーグ下位との入れ替え戦に出場する。

●KUROBEアクア 米山弘監督の話
 第1セットは準備してきたことができた。第2セット以降は相手も対策をとってきたが、和才と太田が要所でスパイクを決めてくれた。第3セットは地元の応援の後押しがあったことと、途中から起用した厨子(真帆)、宮城(奈菜子)が嫌な雰囲気を変えてくれたことで逆転できた。交代選手が仕事ができるのは今年のチームの強みだと思う。第1セットに古屋(美紀)や倉見(夏乃)が決めてくれて相手のマークが分散した。セッターの南(美寿希)がうまく組み立ててくれた。
 太田はこれまで経験が不足していたが少しずつ自信をつけ要所でも頼りになる選手になっている。和才は昨年はがむしゃらにやっていたが、今はマークがきつくなっても考えてできている。メンタルをコントロールできるようになって調子の波もなくなり頼れる柱になった。スパイクが単調にならないように球足の長短や打つ強弱も考えて準備してきた成果だと思う。