県内初のベースボールフォーラム開催

2016年2月25日
 県内の野球界を支える関連団体が一同に集結した「富山県ベースボールフォーラム」が20日、富山市総合体育館で開催された。専門トレーナーによる指導やスポーツ整体の体験ブース、社会人チームや富山GRNサンダーバーズの選手による個別レッスン、他にも野球用品や書籍、施設の紹介コーナーなど盛り沢山の内容で、約600人の来場者を楽しませた。まるで野球のお祭りをイメージさせるかのような会場で、このような企画は県内でも初めて。富山県野球協議会が今年度を締めくくるイベントとして主催したものだ。
 少年野球に所属する選手たちは、野球専門のトレーナーや現役選手たちの一味違う技術指導に驚いたり、歓声をあげたり。中高生らも、スポーツ整体の施術により一瞬で変わるフィジカルバランスに目を丸くした。
 特に野球を始めて間もない小学生においては、専門的なトレーニングというのはまだ身近なものではない。いずれ意識し始め、必要に迫られることになるのかもしれないが、こういった場でプロの指導に一度でも触れておくことが、選手自身はもちろん、チームの指導者や親にとっても今後の成長を踏まえた良い刺激になる。また、肩や肘の故障に不安を持った選手とその母親が、熱心にトレーナーの話を聞く姿も大切な一コマとして目に映った。
 今回約600人もの入り込みを数え、イベントそのものは成功したといえる。しかし野球少年の姿は少々まばらで、もう少し子どもたちで賑わう様子も見てみたかった。体験は全て無料で内容も充実していただけに、こういった機会を逃すのは実にもったいない気がする。
 今、野球協議会はあの手この手を使い、小学生から中学高校生、それに指導者のレベル向上を図るために奔走している。会場を見渡しても、県内の野球に関連する全ての団体が一つになっていることがわかる。この下支えを選手や指導者は多いに活用し、自身やチームの可能性をさらに広げていってもらいたい。
(2月20日取材・文 中沖 紘一)