【連載③】決まりを守ってさえいればいいというものではない
強豪の運動部はたいがい、上下関係が厳しく、厳しい規則がある。中には、部員がルールに縛られ、がんじがらめになっているチームも見受けられる。意外にも、井城斎加さんは「決まりがない」ことの大切さ、そして難しさを教えてくれた。
【井城斎加さんのバレーボール競技者としての経験をまとめた著書『常に今に全力を尽くせ』より抜粋】
・決まりがない
2014年に母校が春高で優勝したときの監督のコメント。『管理もしてないし、スパルタでもない。決まりがないのが決まりなんです。多くの決まりを作って、それを守ってさえいればいいというものではない。』確かに「こうしなさい」と言われた覚えはない。むしろ教えてもらったら楽なのに、と思うほど。これは実は本当に大変なこと。でもやっぱり私はこのバレーこそが好きだった。考える苦しさを引き受けるとやらされているのではなく自分でやっている感覚になれる。本当の自由というかね。だから勝利至上主義のチームにありがちな「勝つためのコマ」と感じてしまうことはなかった。
・決まりがない
2014年に母校が春高で優勝したときの監督のコメント。『管理もしてないし、スパルタでもない。決まりがないのが決まりなんです。多くの決まりを作って、それを守ってさえいればいいというものではない。』確かに「こうしなさい」と言われた覚えはない。むしろ教えてもらったら楽なのに、と思うほど。これは実は本当に大変なこと。でもやっぱり私はこのバレーこそが好きだった。考える苦しさを引き受けるとやらされているのではなく自分でやっている感覚になれる。本当の自由というかね。だから勝利至上主義のチームにありがちな「勝つためのコマ」と感じてしまうことはなかった。
例えば、多くのチームは「レフトレシーブはストレートに構える」とか「ブロックはクロスにとぶ」とか決まりを作ってしまって、その通りに動くことが正解とされ、そこに自分の判断がない。そうではなく、判断する材料を徹底的に教えてもらい、1瞬1瞬判断する。もちろんミスしても自分の責任。「ボールをあげること」「勝つこと」が目的。指示されたとおりに動くことが求められるならやる楽しさがない。監督も、「監督が試合中にセッターに次どこにあげろと指示するのは失礼だと思う」と言っていました。決まりに従って行動する人間ではなく判断できる人間に育てることが指導者の役目だと。
管理しない、決まりを作らない、だからこそ苦しかったともだからこそ楽しかったとも、いえるのかも。
《井城斎加さんの略歴》
いいき・いつか 1981年長崎県五島市生まれ。小学3年からバレーボールを始め、九州文化学園高(長崎)時代は、2年時に全国高校総体と国体で2位、主将を務めた3年時は全国高校総体3位、ベスト6(優秀選手賞)に選ばれる。筑波大体育専門学群卒。結婚を機に富山市在住。2016年3月に著書『常に今に全力を尽くせ』(税込1,500円)を発刊。
いいき・いつか 1981年長崎県五島市生まれ。小学3年からバレーボールを始め、九州文化学園高(長崎)時代は、2年時に全国高校総体と国体で2位、主将を務めた3年時は全国高校総体3位、ベスト6(優秀選手賞)に選ばれる。筑波大体育専門学群卒。結婚を機に富山市在住。2016年3月に著書『常に今に全力を尽くせ』(税込1,500円)を発刊。
・問い合わせ・著書の購入は井城さんまで。
メールアドレス:takashima5it@gmail.com
本の購入:http://mai1999.buyshop.jp/
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